ルーマニア 晴れ時々曇り

ルーマニア・ブカレストに暮らす小生の備忘録。 連絡は、次のアドレスまで。迷惑メール以外は歓迎します。 Bucurestian(at)gmail.com

Saturday, September 16, 2006

シナイア旅行 Sinaia, Romania


ペレシュ城


イスタンブール旅行から帰って来た次の週末、日本からの来客とSinaiaへ旅行をした。小生にとっては10数回訪問した街であるが、ブカレストから日帰りできることと、ドラキュラ城として知られたブラン城(Castelul Bran)と違い観光地としての役割を観光客に果たす観光地という2点において、客人に薦めることのできる唯一といっていい目的地である。
SinaiaとはPlahova県が管轄する街であり、ルーマニアでも有数の観光地である。もう少し親切な説明を差し上げると、地理的にはSinaiaは首都Bucharestの北方約120kmに位置し、ガイドブック等では「Carpati山脈の真珠」という観光地に良くあるフレーズで紹介されている。
東西に延びるこの山脈とほぼ直角に交差するプラホヴァ渓谷にシナイアはある。渓谷は南は県都Ploieşti、北はBraşovを両端とし、その底を北からPrahova川が流れており、その水はやがて大河ドナウへと至る。因にこの渓谷は、Carpati山脈の北部トランシルヴァニア地方と南部に広がるワラヒア平原との数少ない交通上の動脈で道路も鉄路も敷かれている。同時に欧州連合とルーマニアとの重要案件である「ヨーロッパ第4回廊」の整備重点区間でもある。Sinaiaはこのような計画のはるか昔から山に囲まれた渓谷にある小さな街であった。今の観光地としての繁栄までは、寒村といっても良いであろう。
現在のSinaiaは、夏は避暑地として、冬はスキーリゾートとして観光客を迎えるのである。
Bucharestでは少々残暑が感じられるこの季節であるが、「Carpati山脈の真珠」ではすっかり秋が始まっていた。
Sinaiaの見所のハイライトには、文句なしにペレシュ城(Castelul Peleş)という素晴らしい19世紀のドイツ建築を挙げる。その他にもペレシュ城の近くにあるぺリショール城(Castelul Pelişor)とシナイア修道院(Mănăstirea Sinaia)もあるが、満足度ではペレシュ城には及ばない。
ところで、何故ドイツ建築かと言うと、1881年に即位したルーマニア王國初代國王としてドイツから迎えられたカロルⅠ世に由来する。この城はこの國王の夏の離宮として建設されたからである。
内部は撮影不許可で、入場者は履物を覆う形の室内穿きを義務付けられる。自由に見学も出来ず、言語別にツアー形式をとり、ある程度同一言語の見学者が集まればガイドがエスコートをしてくれる。
小生は欧州各地で観光地として公開されている貴族の城やシャトーを多少見学しているが、このペレシュ城は、そららの中でも上位へと記憶された。客人も大満足であった。

参考サイト
Muzeul Naţional Peleş http://www.peles.ro/
Mănăstirea Sinaia http://manastireasinaia.3x.ro/

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