ルーマニア 晴れ時々曇り

ルーマニア・ブカレストに暮らす小生の備忘録。 連絡は、次のアドレスまで。迷惑メール以外は歓迎します。 Bucurestian(at)gmail.com

Saturday, October 21, 2006

Festivalul Vinulul din Republica Moldova

メインステージ
「國民の館」こと議会宮殿の正面に位置


ブカレストには有名歴史的建築物は意外と少ない。取り分け外國人観光客が見物するものといえば、更にその数は少なくなる。小生が思うに、それらは凱旋門とルーマニアン・アテネウムそして国民の館の3つに要約できる。ガイドブックに必ず掲載される國民の館は、独裁者と呼ばれた当時の大統領ニコラエ・チャウセスクの命で建築された未完の大建築物である。外見からは余り想像のつかない内部は豪華絢爛な空間であり、大理石の床や階段や巨大なシャンデリア等を含め一見の価値がある。ここで2月に開催された舞踏会に招待された時は、普段の見学コースで見せられるのとは全く違った異空間を感じたものだった。因にこの國民の館は、その内外を問わず全てをルーマニア産の材料で賄っているというのは驚きに値する。

現在は國会が開催されることからか、議会宮殿と呼ばれることが多いとは、知人のルーマニア人の言葉である。それゆえに、國民の館の正面にある広場を議会広場(Piaţa constituţei)と名付けられているのであろう。國民の館から真東に4km伸びる統一大通り(Bulevardul Uniri)の拠点つまり西の端に位置するこの議会広場は、普段は駐車場として利用されているようだが、しばしばフェスティヴァルと称されるイヴェントが行われる。そしてこの週末に開催されたのは「第2回モルドヴァ共和國ワインフェスティヴァル」。最近はブカレストでも目にすることもある、隣國モルドヴァ共和國産のワインをテーマにしたフェスティヴァルである。モルドヴァ共和國といえば、かつてはソ連邦の構成國でもあり、それ以前はルーマニアの一地方であった國である。極めてルーマニアに近い國といえるが、来年元旦に欧州連合に加盟が決定したルーマニアとは発展の面で大差がある。目立った産業もなく誰が言ったか「欧州の最貧國」との不名誉な言葉を何度か耳にしたこともある。その中でのワイン産業は重要な輸出品目なのであるが、上お得意様であるロシアが今年になってから全面輸入禁止を通告した。旧CISの構成国でもあるモルドヴァ共和國は、同様な立場のグルジアと並び広大な旧ソ連邦のワインセラーの役目を果たしていたのだが、現状は政治的理由からこの両國は締め出しを受けている。この辺のことをこの会場で関係者に尋ねると、皆「一時的なものだから、問題ない」と回答するではないか。真相はいざ知らず、この辺の楽観的なところが、ルーマニア人気質に通じるものがあると思った。

本日が初日でいささかの人ごみを予想していたのだが、夕方にも関わらず会場は閑散としており、上の写真のように、メインステージでは歌手が民謡を歌っているにも関わらず気の毒なくらい立ち止まって聴いていく人はいない。

出店ブースから國民の館を臨む


会場は、広場を囲むように周りをモルドヴァ共和國ワイン各社や食べ物を売るテントや屋台等の出店ブースが並んでいる。15℃程度の気温のせいか、当初の意気込み程に小生の試飲は進まなかったが、試飲したおよそ10銘柄のワインやブランデーは、すべて期待に応えるものであった。全社の全ての銘柄の試飲は当然叶わなかったが、試飲と共に小生が興味を持っていた小売販売も行われており、設定価格が手頃ということもあり、フルボトルサイズ3種の3本を購入した。安価と珍しさから、まとめて100本ほど購入したいのだが、保管スペースと運搬を考えるとその本数は現実的ではない。併し20本くらいなら大丈夫だろう。このイヴェントは明日も行われるのでもう一度出掛けることにしよう。試飲できない1本150ユーロのコニャックはさぞかし美味であろうと思いつつ会場を後にした。

余談ではあるが、日本で特に若い人にモルドヴァ共和國についての印象を訊くと、オゾン(O-zone)というポップスグループがまず思い浮かばれるようだ。4年前にルーマニアでも流行した彼らの活躍がなければ、未だモルドヴァ共和國は余り知られない國であったろう。

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