ルーマニア 晴れ時々曇り

ルーマニア・ブカレストに暮らす小生の備忘録。 連絡は、次のアドレスまで。迷惑メール以外は歓迎します。 Bucurestian(at)gmail.com

Friday, November 03, 2006

海外巡回健康相談

11月3日午後より海外巡回健康相談に出掛ける。
今季の初雪が舞う中、公共交通機関で会場となったソフィテルへ向かうが、暖房設備のない市営交通車内は当然の如く外気との差が殆ど感じられない。走行中は窓と扉が閉じているお陰で雪や風の影響を受けずにすむのだが、各停留所での扉の開閉の度に、付近に座っていた小生は身が震える思いだった。もっとも、この時間帯の気温は0度程度であったので、この先本格化する冬将軍を考えると本当に身が震えるのだ。真冬の当地はマイナス20度にも達する。

小生が海外巡回健康相談に出掛けるのは今回が2回目。前回は昨年に受診したので2年連続となる。会場はソフィテルであるが、診察室というのは当然客室。リフトで8階にあがると、廊下のソファーや宛がわれた椅子によって付近は待合室となり在留邦人の井戸端会議が行われる。そんな中、リフトの扉が開くと同時にイタリア語が狭い廊下に響き渡る。一般宿泊客であるイタリア人旅行者の登場ある。フローレンスからのタグがついているスーツケースを手にする彼らが、この待合室となった8階の光景を見て「マンマ・ミーア」と呟いたのを小生は聞き逃さなかった。

この海外巡回健康相談の進め方は簡単で問診表に記入後に診察を受ける。平行して尿検査と心電図検査(希望者のみ)も行われる。女性受診者には別の検査も用意されていたが、それが何かは憶えていない。

今回は医師が2名、看護士が1名そしてスタッフが派遣されていた。自身の身体に関することを母國語で対応していただけるのは、本当に有難いことだ。國際化された今日の世界では、外國において日本人医師が活躍する都市もあるのだが、ルーマニアにおいてはそのような医師はいない。例外もしくは余談として日本語を話すルーマニア人歯科医がブカレストに居ることとをあげておく。更に余談として、安い学費で卒業できるというルーマニア西部にあるオラデア大学医学部が一部の大変少数の日本人医大受験生に密かな人気であることから将来は当地で日本人医師にお目にかかることが期待出来るかもしれない。話は逸れたが、医療施設に問題のある國に暮らす小生にとっては、彼らを正に三顧の例を持って迎えたい気持ちであった。裏を返すとこのような医療事情故にこの制度「海外巡回健康相談」を受益できるのだが。

診察していただいた、鈴木こどもクリニックの鈴木医師に尋ねると、ブカレストの前に隣國ブルガリアの首都ソフィアで海外巡回健康相談を行ったという。ソフィアもブカレストも受診者は共に50人弱であったが、希望者の年齢層が異なるという。定年退職後にブルガリアへ移住した夫婦が何組も受診したとのこと。そのような年代の方々は、身体のことも熟考して移住していると思われるが、彼らにとっても大変嬉しい制度であったことだろう。因にこの「移住者」は、小生も日本でテレビ番組で取り上げられたのを視聴している。一方「ブルガリアへ移住」といえば五木寛之著「ソフィアの秋」が思い出される。もっともこの小説の場合は夫婦での「移住」というより、独身男性が「現地女性を追っかけた」がキーワードになる。小説のカップルはハッピーエンドで綴られ、ルーマニアから日本へ出稼ぎするダンサーという興行査証を持ったホステス(ジャパユキさん)の追っかけをして当地を訪れる日本人男性の少なくない数が遭うという結婚詐欺その他とは雲泥の差である。

この海外巡回健康相談は、無料で受診できるだけではなく、必要に応じて処方箋をいただき日本から持参された薬をいただくことが出来る。今回見逃した在留邦人には是非薦めたい。

なお、幸いなことに小生は、血圧検査は「Very good!」とのこと。理学的所見において問題なしとお墨付きを貰うことになった。

参考リンク
ソフィテル ブカレスト http://www.sofitel.com/sofitel/fichehotel/gb/sof/1714/fiche_hotel.shtml
独立行政法人労働者健康福祉機構 http://www.rofuku.go.jp/
鈴木こどもクリニック http://www.genkids.gr.jp/index.html

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