ルーマニア 晴れ時々曇り

ルーマニア・ブカレストに暮らす小生の備忘録。 連絡は、次のアドレスまで。迷惑メール以外は歓迎します。 Bucurestian(at)gmail.com

Tuesday, May 29, 2007

ウィーン周辺旅行 vol.9 Brno

昨日の移動とビールのお陰で、今朝の目覚めはいまひとつだった。
ホテルは駅の正面、部屋は駅舎を見下ろす側。列車の発着の音もチェコ語の構内アナウンスもしっかり聞こえてくるが、それほど気にならない。むしろチェコにいることを意識させられる。

今日はBrnoへ移動する。午後にアポイントメントが2件ある。
乗り換えなしのバスでの移動という方法もあったのだが、Brnoの鉄道駅の方が目的地に近いということもあり、昨日来た経路を辿る。HodonínからBřeclavへ行き、そこから乗り換えてBrnoへ向かうというものだ。BřeclavからBrnoへは列車で約30分。
1時間ほど乗り換え時間があったので、駅構内の寂れたビュッフェで休む。当然のようにテーブルにはビールを置いた。余談だが、チェコの駅には多くこのようなビュッフェが見られる。Hodonínのような小さな街の駅にもあった。セルフサーヴィスだが、軽食や定食をとることもできるし、やはり安い。
ところで、小生にとってBřeclavは、ちょっとした思い出がある。初めての外國旅行で欧州を周遊(スウェーデン、フィンランド、ハンガリー、オーストリア、チェコ)した際、Wienからチェコに列車で入國したのが、日の暮れた寒いこのBřeclav駅だった。Prahaへ行く乗換え駅として下車。入國審査もホームで受けた。当時(1996年3月)はまだ日本人観光客も査証が義務付けされており、その査証をWienの在オーストリアチェコ大使館で発行してもらった。このような記憶の断片が次々と思い出し、初めての外國旅行だけでなく、その時代を懐かしく思った。小生も歳をとるわけだ。

Břeclav駅


このビュフェではビールを2杯飲んだ。量にすると1リットルということになる。
日常、特に自宅ではビールを飲むことは殆ど無いのだが、旅行先とりわけチェコでは、1日に6-10杯くらい毎日のように飲んでしまう。喉が渇くからと言うようりも美味しいからなのだろう。但し冬場に旅行で来ても、トイレが近くなるにも関わらず、やはり飲んでしまう。

Brnoは確かチェコで第2の都市だったように記憶する。
この街も数回訪問しているのだが、市内中心は昔ながらの歴史ある佇まいである。
一方で郊外は高層集合住宅や工場が多くあり、そこには風情も何も無い。

Brnoの中心広場


アポイントメントは無事終了して、今夜は劇場でオペラ「ドン・カルロス」を鑑賞した。
開演前に劇場でプロンプター(Teleprompter)をしているアメリカ人指揮者と話をしたが、なんと彼は小生と同じ明日のWien発Bucharest行きの同じフライトに搭乗するという。Cluj-Napocaでの指揮者コンクールに参加するためだとか。

劇場はチェコらしく、幕間の休憩時の立食形式のビュッフェでビールが選べる。小生の経験では発泡ワインや赤白ワインが主流なのだが、ビールを置いてあるのはお国柄なんだろう。ただ瓶ビールだったのが残念だったが、数銘柄揃えていたのは流石と思った。かつてPrahaの有名なコンサートホール「芸術家の家(Rudolfinum)」では、ドラフトビールを飲んだ憶えがあるので、こちらを期待していた小生はやや残念なのだが、不平も言わず瓶ビールを注文。但し、観劇中に席を立てないので、2本飲むのは止めておいた。
オペラには満足したものの、ビールはまだ飲みたい。一方、明日の始発列車でWienへ戻り、Bucharest行きのフライトに間に合わせねばならない。1種のジレンマだ。そこでとった行動は宿をとらず、駅の近くで飲み明かすことだ。観劇で既に夜は遅く、始発列車までは6時間程度。バーは夜中には閉まるものの、幸いノンストップのインターネットカフェでもドラフトビールを提供していた。チェコ最後の夜も、やはり名物ビールを堪能した。

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