ウィーン旅行 vol.1 Győr "Cafe Mozart"
12月に入ったルーマニアでは師走の忙しさというよりも、事仕事に関して云うといつも以上にのんびりとしている。簡単に云えば、目の前のクリスマス(含む正月)休暇が迫っているからである。忙しいところは、大型小売店やスーパーマーケットくらいではないだろうか。
クリスマスも平穏に過ぎた。いよいよ2006年の終わりを実感する頃、小生は年末年始の旅行に出掛けた。行き先はオーストリアの首都ウィーン。1996年以来小生の年越しは毎回ウィーンで迎えている。謂わばウィーン詣ともいえる。当地ブカレストから鉄路で西へ1145Km。毎日一便ある直通夜行列車Dacia号で15時間余り先に位置する。因に空路では1時間40分が標準的な所要時間である。
航空機旅行が嫌いでない小生であるが、列車の旅も捨てがたい。その最大の魅力は、途中下車である。今回のウィーン詣も鉄道旅行を選択した。往路の最初の途中下車駅はハンガリーのGyőrである。
この街はハンガリーの首都ブダペストからウィーンへの幹線のほぼ真ん中に位置しており、観光客にとっては、オーストリアの香りが漂う小奇麗な中心地区のみが注目される程度ではある。その観光に要する時間は半日も要らないと思われる。併し小生にとっての楽しみは、歩行者天國にあるCafe Mozartである。名前からしてオーストリアもしくはウィーンを意識せざるを得ない。恐らくはチロル地方のものであろう民族衣装を纏ったウエイトレスが迎えてくれる。形態としてはカフェ・コンディトライ(独語=Café-Konditorei)という自家製ケーキを提供してくれるものである。コーヒーもウィーンのカフェのように数多くの種類を用意しており、それらは銀色の楕円形の盆に水を入れた小さなガラス製のコップを横に従えて出てくるのである。因にこの水の入ったコップの上には逆さまにしたスプーンがその口を半分にしている。この水については料金を求められない。コーヒーもそうだが、ケーキもウィーンのカフェとは遜色が無い。値段はそれぞれウィーンの半分をやや下回る程度。まさにお値打ちである。
この時期には縁起物の豚をあしらったケーキが並んでおり、小生はいわゆるウィンナー・コーヒーといわれているアインシュペイナー(独語=Einspänner)をウィーン到着に先駆けてこれと注文した。
銀の盆に載ったアインシュペイナーと水、そして豚のケーキ
写真を見て首を傾げる方がいるかもしれない。今までの述べてきたことがその通りでないということに。このアインシュペイナーにはホイップクリームがのっていない。ウィンナー・コーヒーの欠かせないものがホイップクリームである。確かに小生はドイツ語でEinspännerを注文したのであるが、このカフェではいつもこのコーヒーがEinspännerとして小生のところに出てくるのである。そして、スプーンであるが、何分長いのでコップの上には置かれていない。なお、写真では分かりづらいだろうが、コップの中身はなんと炭酸水。小生の知る限りこれはウィーンのカフェでは見掛けたことがない。併しこれらは決して文句でない。これらはこれらで美味しくいただくことができるのである。
ケーキは結構なボリュームで平らげるのには一苦労。もっとも食事を済ませた後にデザートの為に来店しているので、空腹ではないからという理由もある。この豚のケーキを「解剖」しながら食べてみた。メスもナイフもないので、フォークのみを用いて。
中には2種類のクリームが挟まっていた。
さて、この街の魅力のもう一つは温泉プールであるが、それはまたの機会に譲ろう。
満腹となった小生は西へ向かうのである。
満腹となった小生は西へ向かうのである。
Labels: 旅行:ハンガリー Hungary
0 Comments:
Post a Comment
<< Home