ルーマニア 晴れ時々曇り

ルーマニア・ブカレストに暮らす小生の備忘録。 連絡は、次のアドレスまで。迷惑メール以外は歓迎します。 Bucurestian(at)gmail.com

Monday, January 01, 2007

ウィーン旅行 vol.6 Wien - Brno 元旦

夜が明け、空が白んで来ても日差しは見えない。
欧州の冬には、珍しくないふつうの朝であるが、元旦の朝は初日の出を拝みたいものである。
前夜は、遅くまで友人と過ごしたのだが、4時には切り上げた。
元旦の朝は御節料理やお雑煮にありつけないものの、のんびりはしてられない。
11時15分からの有名なウィーンフィルハーモニー管弦楽団の新年コンサートに出席するためである。
因に、毎年この日は演奏会が終わる14時頃に空腹になるものの、飲食店も軒並み閉店なので、カフェやファストフードですましてしまう。元旦の朝食は豪華にとは行かないのである。
その代わりと言ってはなんだが、演奏会では社交会のような雰囲気のなか晴れの雰囲気を楽しんでいる。

演奏会終了時にWien在住の知人の邦人女性と会場である楽友協会の前で待ち合わせたのだが現れず、急いでいた小生は南駅へ向かい、隣國チェコ共和国のBrnoへ行くべく國際列車に飛び乗った。この地で使用可能の携帯電話を持っていないので、彼女には連絡が取れなかったが、まあいい。

夕方に列車はBrnoへ着き、小生は下車。数回訪問したことのある街なので、旅行者の歩く範囲は憶えている。最後に来たのは6年ほど前だったか。
ここは、Wienと違いチェコ共和國の地方都市である。規模も都会とは言えない。大きな街という表現が適当だろう。駅に荷物を預け、早速名物のビールを飲む。この國の名物であるビールは、確か國民一人当たりの消費量が世界一だったと記憶している。小生もチェコ共和國滞在時には、普段そんなに飲まないビールを一日に数リットル飲んでいる。
元旦の日暮れ時ともなれば、飲食店も殆ど開いていない。一方バーやファストフード店でも気軽にビールは飲むことができる。不幸中の幸いという言葉が思い出される。

Brnoでは、20時開演のブルノフィルハーモニー管弦楽団の新年コンサートに出席。朝Wienで聴いたものとは、曲も雰囲気も似ない全く別の空間での演奏会を楽しんだ。
驚いたことに、休憩時間にざっと数えて1000杯以上のワイングラスに赤ワインが注がれて客に振舞われていた。小生は3杯いただいたが、休憩終わりまでに消費されていなかった。
すでにビールで酔っていたのだが、演奏会後半はさらに良い心持で耳を傾けていた。

公演が終わって駅へ戻り、深夜の列車を待ちながら時間を潰していると、何故かルーマニア語で挨拶される。声の主は前方から歩いてきたジプシー3人組であったが、小生も反射的にルーマニア語で返したものだから、彼らは立ち止まり珍しそうに質問を浴びせてきた。どうせ暇つぶしのような時間だったので、10分程度相手になる。彼らは建設作業員として出稼ぎに来ているのだそうだ。
まさか、元旦からチェコ共和國でルーマニア語を使うとは思わなかった。

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